人身と物損

道路交通法では、交通事故は車両などが通行している人に対しての死傷、または物の損壊をしたものと明記されています。つまり、自動車走行中に人を死傷させた場合を人身事故、自動車走行中に物などを破損した場合を物損事故と呼びます(人を死傷していない)。

人身事故によって発生する損害は大まかに3つ分類されます。1.入院・通院に対する費用 2.後遺症障害による費用 3.死亡した場合の費用。これらはすべて、交通事故によって被害を被った人(被害者)が被害を加えた人(加害者)に請求できる権利です。

物損事故によって発生する損害も大まかに3つに分類されます。1.車両自体に生じた損害 2.車両使用不能期間に生じる損害 3.登録手続等々に掛かる経費・雑費。
このように交通事故は人身事故・物損事故に分類されるわけですが、必ずしもそうならない例外的な事故もあります。

普通、人身事故を起こした場合、被害者は病院に行って医師の診断を受けます。そして、被害者が警察に診断書を提出することで人身事故として処分されます。しかし、2つの例外的ケースがあります。

1つは、被害者の怪我の状態が極軽症で、病院に行って診断してもらう必要がない場合です(擦り傷程度)。実際、このような事故は物損事故として処理されることが多いと聞いています。もちろんそれには、被害者に対する加害者の誠意が絶対的な条件と言えます。逆に加害者の誠意が全く見られなければ、被害者は人身事故として処理されるように持っていくでしょうし…。

もう1つは、加害者の諸事情によって、被害者が人身事故として届け出をしないように頼まれた場合です。物損事故は警察の記録に残りませんが、人身事故は警察の記録に残ります。こういう場合は、特に注意が必要になります。つまり、加害者の諸事情(職業上の問題・点数の問題等々)によって、行政処分や刑事処分をなんとか免れようとする意図が見え隠れするからです。被害者にとって加害者が絶大なる信用のおける人物ならまだしも、そうでなければしないほうが賢明だと思います。
人身事故を物損事故として扱うわけですから、到底保険金も出ません。後々になって治療費等々の支払いが滞ってしまう可能性もあるわけです。

人身事故にしろ、物損事故にしろ、きちんと自分自身の非を認めたうえで、法的な手続き等々で処罰されるべきなのです。

pagetop
3