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交通事故と件数

交通事故の件数は、その当時の世間情勢に大きく左右されているのかもしれません。
1990年代に突入した時期、自動車の保有台数も年々増加の一途をたどっていました。それに比例するかのように交通事故による負傷者も増加し、1999年から2007年まで連続して負傷者数100万人を突破しています。
しかし2008年、負傷者数は10年ぶりに100万人を下回る結果になりました。何故、増加し続けていた負傷者数が2008年に減少したのでしょうか。

1つにはシートベルトの着用率向上が挙げられます。今では運転席・助手席のシートベルトは当然のようにするようになっています。しかし、後部座席のシートベルトに関しては、ほとんどされていないのが現状でした。2008年6月、道路交通方法改正に伴い、後部座席シートベルト着用が施行されたのです(罰則はなし)。それによって、後部座席シートベルト着用率は一般道路で30.8%、高速道路で62.5%とかなり向上はしました。運転席・助手席の着用率と比べるとまだまだ見劣りはしますが、後部座席シートベルトが当然のように着用されるようになれば、負傷者数はもっと減少するのではないかと思われます。

もう1つの原因として、ガソリン代高騰も挙げられると思います。自動車社会の世の中で、ガソリン代が高騰すれば生活にも直接ダメージが加わります。つまり、高騰したガソリン代を節約するために自動車に乗る回数を減らしたり、会社まで自動車通勤だったものを電車・バス通勤に変更したり…ガソリン代高騰=交通量の減少になっているのです。
もちろん、警察による取り締まり強化が、年々厳しくなっているのも負傷者数減少の一因になっていると思います。

しかし、このように負傷者数は減少しているにもかかわらず、増加傾向にある年代もあるわけです。それは高齢になったドライバー(65歳以上)です。運転歴40~50年というツワモノたちですが、若い頃の感覚と現状の感覚がさほど変わらないと思っている傾向にあるようです。実際、私の父親もそうです。当年82歳になりますが、地方に住んでいるせいもあり、自動車は生活に欠かせない必需品になっていますし、今でも数時間、運転し続ける時もあります。国は高齢者ドライバーから運転免許証を返還してもらう代わりに、様々な特典をつけているようですが、現実的には非常に難しいような気がします。

日本はあと10年もすれば、本格的な高齢者化社会を迎えます。当然、運転手の年齢も上がっていきます。大きな転換期を控え、日本はどのような形で交通事故減少に取り組んでいくのでしょう…

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